最近の新聞報道(2022/2月中旬)

2022/2月中旬:2/9~2/19;
記事は塾長目線での要約です。
趣旨が現記事とは違っているかもしれませんので、インプリケーション【記事内容の塾長解釈】と合わせて、あくまでも、「ご参考情報」としての提供です。
記事内容をご確認したい場合は、新聞記事そのものをご参照ください。

 

報道タイトル 2/9 夕刊 【夕刊文化】 歌舞伎の襲名 お練りや展覧会、関連行事の先例に 「市川団十郎家が牽引」
概要    歌舞伎の襲名披露の形に影響を与え、牽引してきたのは「市川宗家」と言われる市川團十郎家だ。
   元禄時代に荒事という芸を創始した、江戸歌舞伎の象徴・初代市川団十郎を祖とする名門。
   昭和20年代に初まった襲名披露と大々的に銘打つ数々の興行の中でも、当時戦後最大といわれたのが、昭和37年(1962)年4,5月の2カ月にわたり、歌舞伎座でおこなわれた十一代目團十郎の襲名披露興行だ。
   公演前には、浅草寺で襲名奉告とお練りを行い、百貨店で襲名記念の展覧会、ホテルで襲名披露パーティーを開催。今も恒例となっている襲名行事の先例となった。
   舞台では「勧進帳」の武蔵坊弁慶、「助六由縁江戸桜」の花川戸助六という家の芸に十一台目が2ヶ月続けて取り組んで、万雷の拍手を浴びた。幹部俳優がそろった「口上」では「にらみ」を披露。裃姿で作法に則り、観客を睨んで見得の一種で、團十郎家が信仰する不動明王の形相を写したものだ。市川宗家に伝わるこの特別な儀式により、邪気が払われ、無病息災で過ごせるといわれ、その眼力に観客は酔ったという。
   その3年半後には十一代目が惜しまれながら世を去り、それから20年後の昭和60(1985)年には、子息の十代目海老蔵が十二代目團十郎を襲名、歌舞伎座での襲名披露は、史上初となる4,5,6月の3か月連続の興行だった。
   家にゆかりの深い演目に次々に臨み、「口上」の「にらみ」でも観客を大いに沸かせた。
   十二代目が残念ながら他界したのは9年前。そして3年前に発表されたのが、子息の十一代目海老蔵による十三代目市川團十郎白猿の襲名だ。
   白猿は、先人にまだまだ及ばないとの意を込めた先祖ゆかりの俳名。本来なら一昨年に歌舞伎座で、先代と同じ3か月連続の披露興行を行う予定だった。コロナ禍となって襲名は延期。現在も襲名時期は未定である。
   歌舞伎の魅力を世に広く知らしめる使命も担う、歌舞伎界を代表する名跡だけに、新しい團十郎の誕生は歌舞伎の新たな時代の幕開きを思わせる。
   令和に生まれる團十郎による舞台が、歌舞伎の未来を照らす光となることを願う。
インプリケーション 襲名披露に3か月もかけるというのは歌舞伎界に独特の伝統ですね。その伝統を創り出したのも市川宗家だったとは知りませんでした。歌舞伎は日本伝統の芸で日本人として詳しく知っておいて無駄にはなりませんね。歌舞伎座にも見に行きたいですね。

 

報道タイトル 2/10 朝 【生活】 女子だってスラックス 制服のあり方、生徒が決める
概要  中学校や高校で制服を見直す動きが広がっている。 男子はズボン、女子はスカートという制服の規定を見直し、本人の意向に合わせて着る制服を選べる学校が増えている。
    防寒や動き易さといったメリットに加え、「社会的にLGBT(性的マイノリティー)の問題が取り上げられるようになり、理解や関心のある生徒や保護者が増えてきた」と導入の経緯を説明する。
    女子生徒のスラックス導入では課題もある。日本ではLGBTへの理解が進んでいるとは言えないうえ、着用率が高くないなかで着ることに踏み切れない生徒も多い。被服心理学が専門のお茶の水女子大学の特任講師、内藤章江さんは「学校側が『ジェンダーに配慮している』と打ち出すと、『性的少数者と思われるのでは』との警戒心から手に取りづらくなることもあるのでは」と指摘する。
    愛知県一宮市内の公立中学校では、男子は詰襟、女子はセーラー服という規定を見直し、22年春から男女とも共通のブレザーの下にスラックスかスカート、キュロットを選んで着用できるようになる。しかし、対象者が逆に目立ってしまうとして、「性的少数者への配慮」といった文言は表に出していない。
    菅公学生服の企画推進部長、吉川淳念さんの「導入時には防寒対策といった面を押し出すケースも多い」と話す。内藤さんは「ジェンダーへの配慮は必要だが、それは多様性への配慮の一側面だ。スラックスやキュロットを選ぶことと、性的マイノリティを直接結びつけないことが必要だ」と指摘する。
インプリケーション 実務的に、防寒対策を前面に打ち出して制服の多様性を確保することが一番の近道ではないでしょうか、、、。いろいろなことを気にせず、着たいものを着て個性を表現できるようになるといいですね。

 

報道タイトル 2/11 朝 【エコノミスト360°視点(呉 軍華(日本総合研究所上席理事)】 2つの北京五輪に見る中国と世界の変容 
概要     スポーツの祭典としての北京冬季五輪が本番を迎えた。競技の観戦が大きな楽しみだが、今回の五輪は中国と国際社会の中でも米国を中心とする西側世界との関係を観察する機会とみていた。 一連の駆け引きを通して、中国と米国等の関係がどのよう動いているかはおよそ把握できた。
    こうした動きに3つの特徴を見いたすことができる。
    一つは、国際社会に向けての中国の姿勢が根本的に変わったことだ。中国はかつて米国主導の下で形成された戦後の国際秩序のフォロワーであったが、今や新たな秩序の形成に向けてルールメーカーになりつつある。
    2008年の北京五輪の開催に際し、中国は人権状況を改善すると国際社会に約束した。今や、中国が人権弾圧に対するあるゆる批判を一蹴するに至った。
 このような中国に対して、米国を含め西側諸国の無策と無力ぶりが浮き彫りになっているのがもう一つの特徴だ。
 米国等がウイグル族に対する中国の取り組みをジェノサイドだと厳し批判しているが、外交ボイコットという象徴的な対抗策しか出せずにいる。
    冷戦時代のような歴然とした陣営の形成はなお見通せないが、中国主導の下である種のブロックのひな形が見え隠れしているのが3つ目の特徴として取り上げられる。
    08年に比べ開幕式に主席した外国首脳が大きく減ったのを根拠に中国が孤立化していると主張するむきがあるが、むしろプーチン・ロシア大統領、グテレス国連事務総長ら約30人の首脳や国際機関トップが北京に駆けつけたことに注目したい。なかでもカンボジア、シンガポール、エジプト、カタール、アラブ首長国連邦とパプアニューギニアの6か国からは選手団が送られていないにも関わらずだ。
    チャイナマネーがその背景にあったのは事実だろう。米国等が対中批判のトーンを空前のレベルに引き上げても、これといった行動に出られないのも経済が理由とみてよかろう。
    バイデン政権は中国との対峙を民主主義対専制主義と定義する一方、中国の政治体制の変革を目指さないと表明する。経済への配慮があろうが、価値観が相容れなくても共存できるとの信念に基づいたものだろうか。三度目の正直に向けた米国の取り組みが実るのか、五輪後は米中関係の展開からますます目を離せなくなる。 
インプリケーション 米中対立は鮮明だが、その効果は双方側とも今ひとつはっきりしていない。米国側のスタンスは相応に一枚岩で協調されているかにみえるが、中国側への影響はたいして大きいとも思えない。西側の対応は、中国内政に一撃を加えることは可能なのだろうか、、、?

 

報道タイトル 2/12 朝 【今を読みとく(立教大学教授 中原 淳)】 「人生100年時代 学びの力」 「仕事の『先』を考えよう」
概要     かつて「社会人となる」とは、教育課程を終え、学び終えることを意味していた。しかし、市場・顧客の変化とテクノロジーの進展がはやい現代社会において「社会人となる」とは、「学び終える」ことではなく、「働きながら学び続け、変わり続けること」を意味する言葉になっている。 
    にも拘わらず、日本のおとなの学びにまつわる現状は、あまりにも寒々しい。パーソル総合研究所が2019年に行ったAPAC就業実態・成長意識調査では、「特に何も行っていない(学びたいことはない)」と答えた就業者がアジア諸国のなかでダントツの46.3%であった。この現状にはひとりひとりが向き合う必要がある。
    会社人生も60歳で済むわけがない。定年延長もありうるし、会社も大人の学びの場ではない。そこで注目されているのが副業・兼業などの新しい働き方である。本業をもちつつ、本業で培った能力・スキルを、会社の外でいかに活かすことができるか。また、会社の「中」だけでは形成できない能力をいかに「会社の外」の学びの機会を使って獲得するかが重要になる。
    さらに近年、兼業・副業のもたらす様々な効果も注目されている。主要な効果は、会社の内外を越境して活動することによる、スキル向上と、それによる賃金上昇だ。川上淳之著『「副業」の研究』(21年、慶応技術大学出版社)はハードな学術研究書でありながらも、その効果を論た良書だ。
    わたしたちは学び続け、働いた「先」に一体何ををみいだすのか。最後に、その「先」にも目をむけたい。
    学んだ「先」、仕事をした「先」に何を望み、どのような人生の軌跡を描くのか。人生100年時代、「大の大人」ひとりひとりが考えなければならない時代を生きている。
インプリケーション 今、神田外語グループが文科省下のプロジェクトとしてリカレント教育プログラムが半年の期間限定で提供されています。小職も講師をしてプログラムに参画し、「変革マインドセット」と「ビジネス・マーケティング」の2科目を教えています。2科目ともに学び直しの鍵となるクラスだと感じています。

 

報道タイトル 2/13 朝 【報道記事】 農産物 新品種出願数半減 輸出増へ支援急務
概要  植物などの新品種を保護する国際機関「植物新品種保護国際同盟(UPOV)」によると、日本で20年に新たな品種として出願されたのは713件だった。2007年の1,406件をピークに約10年間で半減した。3割は海外からの出願で、日本国内からの出願だけで見ると、457件とさらに低水準にとどまった。
    中国は、20年の国内出願数が8,329件で日本の18倍に及ぶ。日本は先進国と比較しても大幅な遅れをとっている。
    政府は、現在1兆円の農林水産物・食品の年間輸出額を、2025年までに2兆円、30年までに5兆円に増やす目標を掲げる。高級ブドウの「シャインマスカット」やリンゴの「フジ」などブランド力の高い農産物は海外でも人気を集める。輸出の更なる拡大には、こうした魅力ある品種の開発が急務だ。
    ただ、育種家や企業からは「コストに見合わない」と指摘する声も上がる。シャインマスカットは試験の開始から登録まで18年かかり、13人の研究者が携わった。
    輸出しやすい品種の開発や海外での品種登録を促進するため、農水省は21年度の補正予算で国の研究開発を担う農研機構の機能強化で計約9億9千万円を確保した。
    農研機構は、研究所と施設などをつなぐネットワーク回線を強化し、都道府県の研究機関や企業とのリアルタイムの連携を促す。
    ビッグデータや人工知能(AI)などで高度な技術を使えるような環境整備も進め、輸出相手国のニーズに合わせた国際競争力のある新品種の開発や、農作物の高品質化のための栽培管理手法の確立につながるような共同開発を加速する狙いだ。
インプリケーション 国際競争力のある農産物の輸出には、個人的に、大いなる可能性を感じています。
なによりも、ブランド化に向けたアイデアが不足していると思います。農産物自体は高品質であり十分に輸出に耐えうると思うのですが、いかに輸出国のニーズに合わせるか、どう売り込むかのアイデアが足りていないと思います。
輸出に携わる商社の方々にはもうひと踏ん張りを期待したいと思います。

 

報道タイトル 2/14 夕 【リビングハウス社長 北村 甲介さん】 「一人勝ちニトリに 待った」
概要     家具販売の世界はニトリ一人勝ちの状態と言われる。そこに待ったをかけるのが、大阪を本拠地とするリビングハウスの3代目社長、北村甲介さんだ。日本人の多くは、おしゃれな洋服には関心があっても、おしゃれな家具に囲まれた空間に住みたいという願望が無いと指摘。欧州の豪華なブランド家具などで自宅を心地よい空間に演出する。
    「店にいらっしゃるお客様には積極的に話しかけます。購入予定の家具を設置する部屋の間取り、すでにある家具や壁紙、カーテンの色、日当たりなどあらゆる要素を取りこみ、3次元(3D)画面で目の前にあたらしい居住空間をお見せします。お客様は自分の家がこんなに変わるのかと、びっくりされます。
    私たちは家電販店のエディオンの協力を得て、家具と一緒に売り場で電気製品も販売しています。私たちが売る家電は、機能よりデザイン重視です。自分が演出する空間にふさわしい家具と家電を一緒に選んでもらうのです。
    壁にかけるアート作品、家具と一緒に飾るグラスやカップなどの小物も販売しています。これまで、売り場スぺースとして活用していなかった壁や家具の上に置いており、売り場面積は変わらなくても、全体の売上は伸びています。
    大阪・梅田店の中には、英会話教室を誘致しています。売り場の一角を仕切り、販売展示中のイスやテーブルを使って、英会話の授業をしています。家具販売店は平日の夕方、来店客が減ります。その時間帯がもったいないので「うちの店内で授業をしませんか。家賃は不要です」と声をかけました。週1、2回おしゃれな家具に囲まれて英会話を学ぶ生徒さんが、将来のお客様になってくれるかもしれません。
    普通にやっていたらニトリの背中は遠くなるばかりです。家具を売ることは豊かな居住空間を売ること、一人一人が好きなようにかっこいい空間を演出すること。私たちはそのお手伝いをしたいのです。
インプリケーション 今、神田外語スクールのリカレント教育のコースでビジネス・マーケティングを教えていて、「大塚家具のマーケティング戦略」をケーススタディで取り上げました。残念がながら親子の確執もあり、近年の業績は振るいません。このリビングハウスのような戦略を描けていれば、結果は違っていたかもしれませんね、、、。残念です。マーケティング戦略策定上の典型的失敗事例となってしまっています。

 

報道タイトル 2/15 朝 【春秋】 北京オリンピック
概要     「ROC」(ロシア・オリンピック委員会)。世界が憂える3文字である。
     国ぐるみのドーピングが認定され、ロシアは五輪への参加を禁じられてきた。しかし、違反歴の無い選手は、個人資格なら出場可となり、平昌五輪は「ロシアからの五輪選手(OAR)」、そして、昨年の東京と今回の北京では「ROC」の名を冠して競技に臨んでいる。なんだかだまされたような展開で、首をかしげたくなる。
     それでも、こういう制裁の下、ロシアは不正と決別できる、という期待もあった。なのに、疑惑はまたも噴出している。フィギュアスケート女子、カミラ・ワリエワ選手の検体から禁止薬物が検出された問題だ。大騒ぎの中で、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は、今日から始まる個人戦への出場は認める裁定を下した。
     ワリエワ選手がまだ15歳で、「要保護者」にあたることなどが、出場容認の理由らしい。シロかどうかは別にして、試合には出られます―とは、不思議だが、この手のご都合主義がまかり通っているのが昨今の五輪でもあるようだ。その元締めの「IOC」なる3文字を昭和風に読みとけば、「いろいろ、おかしな、茶番ばかり」。
インプリケーション よくわからない検出過程であるし、裁定理由もよくわりませんね。ロシアの検体取得過程や検査過程にも踏み込んだ調査が徹底されないと疑問ははれそうにもありませんね。徹底的な調査を期待しましょう。

 

報道タイトル 2/15 朝 【インサイドアウトー今を解き明かす】 「学校パソコン、もう返したい」
概要     義務教育の子供にパソコンやタブレット端末を一人1台ずつ持たせる「GIGAスクール」構想が空回りしている。国の予算でばらまかれた端末を持て余す現場からは「もう返したい」との声も出る。日本の教育ICT(情報通信技術)は、もともと主要国で最低レべル。責任の所在がはっきりせぬまま巨額の税金を投じた挙句、政策が勢いを失いつつある。
    「紙と鉛筆でなければ、頭に残りませんよ」神奈川県の中学校に派遣されたICT支援員は中堅教師から本音を聞かされた。日々の業務が山積みの学校現場にとってGIGAスクールは「国から降ってきた話」であり、前向きに受け止めるムードになりにくい。
    一部の若い教師が関心を寄せても、学年や教科で足並みが揃わなければ、「保護者から不公平というクレームが来るかもしれない」といった組織の論理が優先されがちだ。結果的にパソコン授業をやりたくない先生やデジタル機器を扱うのが苦手な先生に合わせる流れができてしまう。調べもの学習で子供に自由にネット検索させると授業の統率がとりにくい。ネットいじめも深刻な社会問題だ。手間の割に効果が無く、なぜリスクを負ってICTを取り入れるのか、と考える教師もいる。
    GIGAスクールの実現に奔走してきた通産省の浅野大介教育産業室長は、一人一台の実態について「国からの発信もまだ弱く、現場で活用はほとんど進んでいない」と認める。そのうえで、教育ICTの重要性を「口を酸っぱくしてでも言い続けなくてはならない」と巻き返しに期待をつなぐ。教室や家庭で端末を具体的にどう使うか国に強制力はなく、成功事例を積み重ねて社会の支持を広げるしかない。
    レビュー「記者から」:世界では、SNS(交流サイト)での公私の区別、フェイクニュースに振り回されないためのリテラシーといった「デジタル・シチズンシップ」の教育が盛んになっている。デジタル社会を生きる子供たちに自律的なコミュニケーションや批判的な思考を教える。 デジタル・シチズンシップの教材も多い。米国の非営利組織ニュース・リテラシー・プロジェクトの「チェッコロジー」ではSNS上の個人投稿に似せた広告の存在や報道記事と記事スタイルの広告との見分け方などを学ぶ。
     一方、日本の学校教育では、スマートフォンやゲームに依存することへの注意喚起が多い。デジタル・シチズンシップを教えるよりも、学習の妨げになるネットから遠ざけたいという意図がうかがえる。民間調査で保護者が「ひとり一台」のGIGAスクールに慎重なのも端末が「遊び道具になる」と懸念しているからだ。
     今や10代の主な情報源はSNSであり、「なるべく使わせない」という教育はむしろリスクを増幅しかねない。法政大学の坂本旬教授は「情報を疑う訓練が十分ではない」と警鐘を鳴らす。
インプリケーション 教育現場の世の中の流れからの隔絶状況にはほとんど絶望させられます。学校教師が世間との接点を持たない中で数十年と過ごすことに大きな問題があるのではないでしょうか。もっと一般社会人と学校教師の人材交流を進めないと学校教育は落ち込むばかりになるのではないでしょうか、、、?!

 

報道タイトル 2/16 朝 【報道記事】 「伝統の祭典ー北京の今」 「ボランティア若者奮闘」
概要     北京冬季五輪の運営は約2万人のボランティアに支えられている。昨夏の東京大会は幅広い世代が参加したが、今大会は若者が中心。
    世界各国の報道関係者が集まるメディアセンタ―(MMC)にいる500人以上のボランティアの平均年齢は22歳以下。責任者を務める大会組織委員会の劉偉さんは「英語力や五輪に関する知識など様々な能力を見て選んだ。非常に優秀だ」と強調する。
    組織委によると、ボランティアには100万人超が申し込む人気ぶりで、採用は約1万9千人。東京大会で約2.5倍だっ採用倍率は、北京大会で、約50倍の狭き門となった。年齢構成も東京大会は39歳以下が39%だったが、北京大会は35歳以下が94%を占める。
    応募が殺到した背景には、就職活動時などで五輪でのボランティア経験をアピールしたい狙いもありそうだ。
    コロナ下で留学が難しい中、学生らが求める国際経験が五輪に変わったのも一因とみられる。通訳ボランティアの男子学生(23)は「コロナがなければ、欧米などに留学し、経験を糧に就職活動をするはずだった」と明かす。スキー競技会場で案内役を担当する女子学生(21)は「選考のために英語を猛勉強した」と話す。
    休日や休憩時間について尋ねると、大半が「競技会場で応援している」。「大会を盛り上げるのも重要な任務だ」と答える。
    中国の若年層は厳しい就職難に直面している。都市部の新規雇用はコロナ拡大前の水準を下回り、単発の仕事で日々の生計を立てる人も多い。熱心に声援を送るボランティアたちの姿には、将来への不安も透けて見える。
インプリケーション 就職事情が絡んでいるとはいえ、北京大会のボランティアのほとんどが20歳前後というのは驚きですね。東京大会は、日本の少子高齢化を反映し、定年退職した60代以降が中心だったのとは、極めて対象的ですね。就職難がなくてもボランティアへの動機がこんなに高いとすれば、中国への見方を真剣に変えなければならないような気もしますね。

 

報道タイトル 2/17 朝 【特集迫真】「藤井時代の将棋界3」  棋士は「スポーツ選手」
概要     「この人が好きとか、応援したいとか、スポーツ中継でスポーツ選手を見るようにライトに楽しんでほしいと思ってやってきた」。インターネットテレビ「ABEMA」の将棋チャンネルで責任者を務める塚本泰隆はこう語る。
    今の将棋界の盛り上がりはABEMAの中継を抜きに語れない。 プロでも判断が難しい形勢も、人口知能(AI)の予想勝率バーで一目瞭然。「観る将」と呼ばれる自分では刺さない将棋ファンが急増し、棋士の表情や仕草、食事に注目して観戦するのが当たり前になった。
    五冠の藤井聡太の対局がある日は「初手お茶」(最初の手を指す前にお茶を飲むこと)といった書き込みがSNS(交流サイト)上にあふれる。藤井はまだ出場していないが、アベマが王座戦5番勝負を中継した際の平均視聴数は、2018年から20年のあいだに2倍超に成長した。
    スポーツ選手を応援するときと同じように、ファンが知りたくなるのが人となりだ。人気企画「ABEMAトーナメント」は、ドラフト指名を経て3人のチームを組む団体戦方式を導入。「誰が指名されるかというドキドキもあるし、teamメンバーとのやりとり、関係性から見ええる人柄を引き出したい」(塚本)と考えての企画だった。
    将棋を頭脳スポーツととらえる見方は広く受け入れられるようになった。スポーツ誌「Number」(文芸春秋)が20年9月、創刊40年で初めて将棋を特集すると増刷を繰り返し20万部を超す大ヒット。同誌は同年にもっとも輝いたアスリートに贈る「MVP賞」に棋士の藤井を選んだ。その後も2度将棋を特集し、第4弾も予定されている。
    中継メディアも広がりを見せる。動画配信サービス「Paravi(パラビ)」は19年から王座戦五番勝負を中継。朝日新聞社や毎日新聞社は主催する名人戦や順位戦の模様をユ―チューブで配信する。通常の中継は無料で見られるアベマも、有料会員向けに棋士解説などを充実させた「ABEMAプレミアム」に力を入れる。
    中継の裏側で技術革新も起きつつある。女流王座戦を主催するリコ―は21年秋の五番勝負から、360度撮影が可能な自社カメラを対局室に設置。視聴者自ら操作し、好きな角度から対局を見られる中継を始めた。「SNSで大きな反響があり、女流王座戦のユーチューブアカウントは登録者が倍以上に増えた」という。
インプリケーション 確かに、藤井棋士の人気ブリは異常とも言え、スポーツ選手を応援するという感覚に近いものがあるのは充分に理解できますね。ネットで報道記事を見るにつけ、小職も中継があるのであれば、見てみたいと思いますから。

 

報道タイトル 2/18 朝 【米、安全対策義務付け法案】子供の「SNS中毒」防げ 薬物など有害情報遮断
概要  米議会が子供によるSNS(交流サイト)の長時間利用対策に本腰を入れ始めた。上院は16日、SNSの運営会社に安全対策を義務付ける法案を公表した。党派を越えて中毒的な利用に伴う心身への悪影響を問題視する傾向が強まっており、規制強化に向けた議論が加速しそうだ。
 ブルーメンソル(民主党)、ブラックバーン(共和党)両議員が16日「子供オンライン安全法案」を提出した。
 米メタ(旧フェイスブック)が運営するフェイスブックや画像共有アプリのインスタグラム、米グーグルの手掛ける動画共有サービス、ユーチューブなどを規制の対象として想定している模様だ。中国発の動画投稿アプリ、TikTok(ティックトック)など、米国外の企業が運営するサービスも対象とする。
 法案にはSNSの運営会社が「自傷行為や自殺、摂食障害、性的搾取、ギャンブルやアルコールなどを助長するのを防いだり軽減したりする義務を負う」と明記した。子供へのリスクを検証した報告書を毎年、第三者の監査を踏まえて提出することを義務付ける。
 具体的には薬物など有害なコンテンツを表示しない仕組みを初期設定とするように求め、閲覧履歴などに応じてコンテンツを推奨する機能を無効にできることも必須にする。
 SNSの運営会社は利用時間や頻度を高めることにより収益を拡大でき、コンテンツの推奨や表示順序の決定に使うアルゴリズム(計算手順)の高度化を競ってきた経緯がある。ただ、こうした技術が行き過ぎると中毒性が高まり、特に判断力の乏しい子供への悪影響が指摘されてきた。
インプリケーション 漸く出てきたかという感じであるが米議会の初期対応は適切に思える。被害が未然に防げることを期待しよう。

 

報道タイトル 2/18 朝 【悪質商法AIで防げ】消費者庁が実験 「注意喚起に活用」 相談年90万件、傾向を分析
概要  消費者庁は悪質商法をめぐって消費者から寄せられた情報を人口知能(AI)で分析して被害の防止につなげる。民間と連携した実証実験をすでに開始。年間約90万件にのぼる相談のデータベースを活用し深刻なトラブルに発展しかねない契約や商品の傾向を割り出す。サブスクリプション(定額課金)サービスなど取引のデジタル化に伴う被害も出る中、迅速な実態把握を目指す。
 この時点で既に全国で月500件程度の相談があったと言い、被害実態を分析し消費者に注意喚起する発表に至ったのは21年10月。消費者庁の担当者は「AIが常に相談データを分析していれば、もっと早く察知して対策を打てた可能性がある」と話す。
インプリケーション 消費者庁の対応はデジタル化時代の進展を受け適切な対応と思われる。デジタルトランスフォーメーションの好事例となることを期待したい。

 

報道タイトル 2/19 朝 【春秋】
概要  自前のコロナワクチンがあるにも関わらず、ロシアの接種率は低い。欧州や日本は8割近くだが、ロシアは5割に満たない。世界平均を下回る。忌避の理由について、先だってラジオで興味深い解説を聞いた。独特の文明観と強権的な政治の歴史が背景にあるという。
    かの地の自然は厳しく、戦争と革命で数千万もの命が理不尽に失われた。そのために「病で死ぬのも運命」と人々は諦念に似た心持を抱くようになった。また、長く続く強権政治は「本当に大事なことなら国家が強制するはず。そうでないのは不要だから」との理屈を民心に植え付けるに至った。ざっとこんな趣旨だった。
    思い起こしたのが、「ロシア的魂」「ロシア的なるもの」という言葉だ。詩人プーシキン、文豪トルストイ、ドストエフスキー、ツルゲーネフらロシア文学の大家は皆、この観念について自問自答してきた。彼ら自身も簡単に説明などできない。自然、宗教、歴史、が複雑に絡み合い産み落とされた一個の謎のようなものだ。
    同じ19世紀の詩人で外交官だったチュッチェフはこう表現した。「ロシアは理知ではわからず、普通の尺度では測れない」(西周成訳)。
    今、ウクライナを見つめる各国の首脳も同じ思いではなかろうか。トルストイやプーシキンを愛読すると伝わるプーチン大統領。そのロシア的魂の行動原理を誰もが知りたがっている。
インプリケーション ロシアの人たちの行動基準には西欧諸国の人達の理解を超えるところがあるようです。異文化共生社会にいよいよ入ってきて、コミュニケーションの在り方も問われますね。

 

報道タイトル 2/19 朝 【報道記事】 「1300点ネット商品試着」 オンワード 主要ブランド網羅
概要  オンワードホールディングスは、2024年までに1300店規模のほぼ全店を電子商取引(EC)と提携させる。消費者はECで扱く大半の商品を店に取り寄せて試着・購入できる。EC売上高比率を3割から30年までに5割に高める。店舗の低コスト運営にもつなげる。新型コロナウイルス下で衣料品市場が縮小する中、アパレルがネットを軸に生き残りを目指す動きが広がってきた。
   同社のECサイトで商品を選び、試着を希望する店舗と日時を入力すると商品を店舗に取り寄せられる。「23区」や「組曲」など10ブランド超が対象になる予定。従来の店舗は1ブランドしか扱っていなかった。既に在庫を一元管理するシステムなどを整えた。
   店舗は極力在庫を持たずショウルーム機能を強める。従来は季節ごとに各店舗に大量の商品を投入し、売れ残りはセールで処分していた。業界で消費者向け事業のEC比率を5割に高めるのは珍しい。EC比率はアダストリアが3割程度、ファーストリテイリングの国内ユニクロ事業が1割超に留まる。
インプリケーション 今後、Eコマースが一般化するにつれ、店舗はますますショールーム(+試着室)化していくと予想されます。消費者側もマインドセットの切り替えが必要になりそうですね。